個展のお知らせ

告知が遅くなってしまいましたが、サンフランシスコで個展が始まりました。会期が長いので、もし偶然行くようなことがあればぜひ。
Shinpei Kusanagi solo exhibition
"Mindlake"
November 1 – December 21, 2018
Altman Siegel
1150 25th Street
San Francisco, CA 94107 Map 

Tuesday – Friday: 10 to 6 pm  Saturday: 11 to 5 pm

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展示のお知らせ

六本木のタカイシイにて、グループ展に参加しています。
先日の個展で展示できなかった100号の作品を展示しています。

会期: 2018年4月28日(土)- 5月19日(土)
会場: タカ・イシイギャラリー 東京
参加作家:榎倉康二、クサナギシンペイ、村上華子、シルケ・オットー・ナップ、スターリング・ルビー(敬称略)


それからアメリカ、カリフォルニア州にあるカーネギーアートミュージアムで、グループ展に参加しているみたいです。いるみたい、というのは、実際に会場をこの眼で見ていないのでなんだか狐につままれたような気分だからです。行けば本当にやってると思います。たぶん。。。

会期:2018年3月11日- 5月27日
会場:Carnegie Art Museum,Oxnard, California.
“Black & White & In Between: Contemporary Art from the Frederick
R. Weisman Art Foundation,”

お近くにおいでの際は、ぜひお立ち寄り下さい。

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個展のお知らせ

六本木で個展やります。お近くにお立ち寄りの際はどうぞご高覧下さい。
よろしくお願いします。

「どこへでもこの世の外なら」

“Anywhere Out of the World”

2018年2月17日〜3月17日

Taka Ishii Gallery Tokyo
タカ・イシイギャラリー 東京

106-0032 東京都港区六本木6-5-24 3F
tel: 03 6434 7010 fax: 03 6434 7011
mail: tig@takaishiigallery.com
営業時間: 11:00 – 19:00
定休日: 日・月・祝祭日

日比谷線「六本木駅」3番出口より徒歩3分

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喧噪の静寂

どこで読んだのか、デカルトが(確かデカルトだったと思う。もしかしたら他の哲学者ないしは小説家だったかもしれない)オランダ、アムステルダムの街の中心、人通りの多い目抜き通りに面したアパルトマンに居を構え、雑踏と喧噪の中に紛れて一人思索の生活を送った。その騒がしさによってこそ、都市の便利さを何一つ失うことなく、彼は孤独で隠遁的な生活を送ることが出来たのだ。といったようなことが書かれていて、最近そのことを、よく思い出している。

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2017の終わりに

あっという間に秋が過ぎ去って冬が来て、今年ももう終わり。
来年は2月から六本木のタカイシイギャラリーで個展があります。詳細は追ってまたお知らせしますが、もし気が向いたらまた観に来て下さい。

どういうわけか昔から年明け2月や3月に個展や展示をする機会が多く、お陰でここ何年もお正月らしいお正月を過ごした記憶がない。たまには三が日全てを酒とテレビに捧げてみたいと想ったりもするけれど、でもまあこれはこれで有難いことなのだろう。2017年は個人的に色々と変化の多い激動の年だった。来年はいったいどんな年になるのだろう。きっと明日遅くには公開されるであろう石井ゆかり先生の年報の更新を心待ちにしながら、とりあえずみなさんも佳いお年をお迎え下さい。そして佳い一年を!

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展示のお知らせ

いま六本木のタカイシイギャラリーにて行われている夏のグループ展に小品2点展示しています。今年初めに、MOTサテライトで展示したやつです。お盆休みを挟んで、9月2日までです。とりいそぎおしらせまで。

会期:2017年8月2日(水) – 9月2日(土)
会場:タカ・イシイギャラリー 東京
参加作家:マリオ・ガルシア・トレス、五木田 智央、クサナギシンペイ、ウィリアム・J・オブライエン、スターリング・ルビー

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啓示

朦朧とした意識の中で辿り着いた泉の畔で、忘れもしない2017年7月4日、神は僕に確かにこう言ったのだ。 “汝、肉推しの店で魚の刺身を頼むことなかれ。激安居酒屋においてもこれしかり“、と……。” “よいな、例え「今日のオススメ」と書いてあってもだぞ……。” そこで僕は意識を失ったのだった。(ぱたり)

※食中毒で死にかけました。夏本番、みなさんもご注意ください。。。。(もう恢復しました♡)

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誰も知らない花

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『Motサテライト往来往来展』トークのお知らせ

東京都現代美術館企画展「往来往来」に併せて行われる連続トークのお知らせです。人前でトークするのなんて、チョイス取ったとき以来15年ぶりくらいかもしれない…。全く上手く話せる気がしませんが、ご興味がある方はどうぞよろしくお願いします。僕は3月5日の回に登壇します。

●参加作家による連続トーク

▽2017年2月19日(日)14:00-16:00

佐野文彦、ごはん同盟

▽2017年3月5日(日)14:00-16:00

松江泰治、クサナギシンペイ、毛利悠子

▽2017年3月12日(日)14:00-16:00 

飯山由貴+remo、mi-ri meter

▽2017年3月20日(月・祝)14:00-16:00

吉増剛造、カニエ・ナハ、花代、ひがしちか

会場:三好地区集会所(MOTスペース4の北へ二軒隣)
   *会場は都合により変更になる場合がございます。
定員:40名(先着順)
当日直接会場にお越しください。

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展覧会のお知らせ

東京都現代美術館(現在休館中)が企画した、清澄白河の街を舞台にした展覧会に参加することになりました。僕はMOTスペース7にて新作絵画、MOTスポット(アライズコーヒーロースターズ)にて著書『清澄界隈』から原画を一部展示する予定です。会期中には、トークなどもする予定です。詳細は分かり次第、追ってお知らせします。もしお時間があれば、観に来てください。

MOTサテライト 2017春 往来往来

会期 2017年2月11日(土祝)-3月20日(月祝)

会場 清澄白河エリアの各所

アクセス
東京メトロ半蔵門線・都営地下鉄大江戸線
「清澄白河」駅 B2出口 または A3出口

メイン会場(MOTスペース1~7)
まずはMOTスペースへお立ち寄りください。全7ヶ所のMOTスペースでマップを配布します。

開場日時:
2017年2月11日(土祝)から3月20日(月祝)までの木・金・土・日、祝
11:00~18:00
観覧料:無料

MOTスペース会場 詳細
1) 旧駄菓子屋(江東区白河2-3-3)
2) グランチェスター・ハウス
 (江東区三好3-8-5)
3) 深川資料館通り商店街協同組合事務所
 (江東区三好3-8-5)
4) 赤い庇の旧印刷所(江東区三好3-7-11)
5) F邸(江東区平野1-13-12)
6) 平野の旧印刷所(江東区平野1-9-5)
7) リトルトーキョー(江東区三好1-7-14)
*MOTスペース2と4には2階展示会場へのエレベーターはありません。

その他会場 
MOTスポット(小展示)会場 詳細
会期:2017年2月11日(土祝)-3月20日(月祝)
開場日時:各会場により異なります。
観覧料:一部をのぞき無料

会場:江東区深川江戸資料館*/ 江東区芭蕉記念館* / 江東区立深川図書館/ 法苑山 浄心寺/ あづま屋文具店/ 田巻屋/ 大久保クリーニング/ 三河屋精米店/ 杉原商店/ Coci la elle/ アライズ コーヒーロースターズ/ fukadaso CAFE/ iki ESPRESSO TOKYO/ ALLPRESS ESPRESSO/ mamma cafe 151A/ しまぶっく/ smokebooks/ NOiS 清澄白河 ほか
*江東区深川江戸資料館でのごはん同盟、カニエ・ナハ+大原大次郎作品と、江東区芭蕉記念館でのカニエ・ナハ+大原大次郎作品は展示室内にあるため、入場の際に観覧料が必要となります。

【フェロー・プロジェクト】
gift_+AS「ラジオ往来往来 / Radio.OraiOrai」
2017年2月11日~3月20日
gift_lab GARAGE
http://radio.oraiorai.org

アートト「MOTサテライト アーカイ部」
MOTサテライトを観察、地域への影響などをリサーチし、地域とアートの関わりの可能性を探るプロジェクトです。会期中、公開フォーラムを行います。

お問い合わせ
03-5777-8600(ハローダイヤル)
8:00-22:00 年中無休
または
03-5633-5860
(東京都現代美術館 リニューアル準備室代表)
平日9:30-18:00

http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/mot-satellite-1.html

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展覧会のお知らせ

すっかり遅くなってしまいましたが、東京アートブックフェアにご来場頂いた方々、どうもありがとうございました。お陰様で、今回のブックフェアに併せて作成した新作「須崎画」は完売致しました。増刷の予定はありません。残念ながら買えなかった人、本当にごめんなさい。家に残っていた刷り見本などを合わせて、下記にお知らせするユトレヒトの展示でなんとか(本当にあと数部ですが)販売できそうなので、もしご興味ありましたら覗いてみて下さい。

さて、近況のお知らせです。
10月、11月にグループ展が三つあります。
僕の所属する二つのギャラリーが偶然にも同時期にそれぞれ新スペースを開くことになました。そのオープニング展にそれぞれ参加します。

〈東京〉
●タカイシイギャラリー六本木新スペース オープニング展
「Inaugural Exhibition: MOVED」
会期:2016年10月21日(金)- 11月19日(土)
会場:タカ・イシイギャラリー 東京

(新住所:港区六本木6-5-24 complex665 3F)
詳細;http://www.takaishiigallery.com/jp/archives/15179/

〈サンフランシスコ〉
●「Will And Be Going To」
Grand opening exhibition of the gallery program
in our new location at 1150 25th Street.
November 4 – December 17, 2016
詳細:http://www.altmansiegel.com/exhibitions-l/upcoming/

それからもう一つ、去年高知県で滞在制作した時の成果展のようなものをやります。TABFで販売した『須崎画』も、こちらでごく僅かですが販売します。

<東京>
● 現代地方譚サテライト展(仮)
会期:10月12日(水)-16日(日)
会場:ユトレヒト
http://utrecht.jp/?p=19840
営業時間 12:00-20:00
東京都渋谷区神宮前5-36-6 ケーリーマンション2C
tel 03-6427-4041
mail info@utrecht.jp

よろしくお願いします。

※一部情報を更新しました(2016/10/5)

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東京アートブックフェア2016のお知らせ

今週末の9月16日から四日間、外苑前で行われる東京アートブックフェア2016に、軒下チームとして今年も参加します。今年は、去年高知県で滞在制作中に暇を見つけては描いていた未発表の写生画を纏めた、『須崎画』という本を作りました。

  昔、セツモードセミナーという学校に通っていた時は、年に一度、写生旅行がありました。現地集合現地解散、宿も自分で手配して、千葉県の大原という漁港で日に焼けながら何日もひたすら写生を描きまくるという、いま思い出してもなかなか自由で面白い授業でした。以来、出不精なのも手伝って実際に外に出て写生するなんて一切やってこなかったのですが、あれから二十年近く経った去年、高知県で滞在制作をしていたときに、ふと思いついて、あれをもう一度やってみようと思ったのでした。なんだかセツで行った大原のことをやけに思い出すなあ、と訝っていたら、よく考えたらどちらも小さな漁港だと気がつきました。同じ匂いなのでした。
 個人的なトレーニングのつもりだったので、ただ描いただけで満足して丸めて持って帰ってきていたのですが、いろんな巡り合わせがあって、こうして一冊の本になりました。30部しか作らなかったので、もし欲しい方はお早めに。もちろん手製本です。会期中はずっと会場にいる予定なので、お気軽にお声がけ下さい。『清澄界隈』をはじめ、今まで作った他の本も持っていきます。よろしくおねがいします。

東京アートブックフェア2016
http://tokyoartbookfair.com/
2016年9月16日(金)15:00〜21:00
2016年9月17日(土)12:00〜20:00
2016年9月18日(日)12:00〜20:00
2016年9月19日(月・祝日)11:00〜19:00

入場無料

東京都港区北青山1-7-15 京都造形芸術大学・東北芸術工科大学 外苑キャンパス

●チーム軒下(阿部伸二、江原隆司、クサナギシンペイ、藤田慎一郎、森本美絵)
ブース番号D-05

●新刊情報

『須崎画』 
B4判 /手製本 /24頁 /中綴じ /30部限定 予価2000円

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お知らせ

あっという間に九月。

今年も9/16〜19日、外苑前にて開催される『東京アートブックフェア』にチーム『軒下』として参加します。
部数は少ないですが、新作も出す予定です。またブース番号など、詳細が分かり次第お知らせします。それから、秋にはいくつかグループ展などにも参加する予定なので、これもまた詳細決まり次第お知らせします。

●東京アートブックフェア
9/16-9/19 
http://tokyoartbookfair.com/

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おしらせ

飛ぶ教室第46号(2016年夏号/光村図書刊)に、童話を一篇書きました。
ツバメの話です。

http://www.mitsumura-tosho.co.jp/shohin/tobu/book_t046.html

ポケモンGOは二日で飽きました。

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夢で逢えたら

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6X6

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半年くらい前に携帯電話を変えたら、画角が変わった。
新しい携帯電話はiPhoneに比べるとフォーカスが甘くて、少しイライラする。

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備忘録的な

 夢の中だけに出てくるよく行く場所、というのが幾つかあるのだけれど、その一つが神保町駅すぐ側、目抜き通りから一本奥に入った雑居ビルの一階にある『喫茶ボアード』(bored/退屈)で、いかにも80年代風の簡素な店構えからは想像できないほどに中が広い。廊下を挟んだ向いにはオーディオしか置いていないがらんとした部屋まである。昨夜店の名前が判明したのでここに記す。誰が名付けたのかよくわからないけれど(僕か?)、『喫茶ボアード』ってけっこう素敵な名前だと思う。実際にそんな名前の店が一件くらいあってもおかしくないな、あったらちょっと行ってみたくなるな、と思ってググってみたけれど、一件もヒットしなかった。
 神保町にはもう一件、駅前の靖国通り沿い雑居ビル二階を見上げると、え、こんなところに! という場所に銭湯、というか健康ランドもある。そこも最近夢の中で何度か通った。夢の中でも風呂に入っている。実際に存在するかどうかはしらない。

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蒟蒻と応用

 完全地デジ化以来五年ぶりに、テレビが映るようになった。すっかりテレビのない生活にも慣れ、特に必要とも思っていなかったテレビを今さら購入するに至った最大の理由は実は先日も触れたスプラトゥーン(ゲーム)だったというのはここだけの話にして、今住んでいる家は古い一戸建てで、屋根にはテレビアンテナもない。工事をするなら自腹でやらなければならないが、わざわざお金を払う気もさらさらない。だから最初はゲームさえ出来ればテレビは映らなくていいや、と考えていたのだが、いざテレビが家に来てみるとなんだか急に勿体なく思えてくるのは不思議なもので、あれこれ調べるうちにネットで売られている 1500円の簡易アンテナを見つけて、そんなに安いならと騙されたと思って買ってみるとあっけなく全てのチャンネルが映るようになり、いったいあの地デジアンテナ工事の狂想曲はなんだったのか、やはり今度の電力自由化も最後の最後までどことも契約せずにひたすら待とうと心に決めたのだった。
 一度テレビが映ってしまうと、やはり何の気なしに観てしまうようになるもので、昨日も夕食後、皿洗いをする気にもなれずぼんやりとテレビを眺めていた。最近よく見かけるお笑い女芸人が二人、昔ながらの蒟蒻作りを体験する、というようなレポートだった。詳しい老人の指導の下で、顔を真っ赤にしながら 一生懸命蒟蒻を作っていた。掘り出した蒟蒻芋をすり下ろして灰汁と混ぜ、適当な大きさに纏めて茹でる。こうして文字にすると簡単そうだが、なかなかに手間の掛かる作業に見えた。半日がかりで作ったそれを、最後に田楽にしたり豚汁にしたりして、美味しそうに食べていた。僕らがスーパーでしか買ったことのない蒟蒻を、昔の人はそれぞれの家庭で芋から育て、こしらえて、それから調理していた。実に当たり前のことだけれど、今まで改めて考えたこともなかった。
  その時にふと、この構図がどこか自分にも通じて思えた。現代の僕たちはスーパーで蒟蒻を買ってきて、調理する。低カロリーの代名詞ともいえる特性や企業努力もあって、蒟蒻のレパートリーは百花繚乱。少しクックパッドで調べれば、昔ながらの味噌田楽や刺身蒟蒻はもとより、カルパッチョからカレー、とんかつ、 えっ、こんなものまで! と昔の人からすれば考えられないようなレシピが山のように掲載されている。しかしこれらの献立はすべて、蒟蒻が手軽にスーパーで手に入る、という前提で考えられていて、もしそれらの献立を一から蒟蒻を作るところから始めなければならなかったとしたら、恐らく誰もそこまで手の込んだ調理はしないのではないだろうか。蒟蒻の新しい可能性。蒟蒻の新しい活用。人々はまだ見ぬ地平を目指して、蒟蒻をアレンジし続ける。見たことも食べたこともない、斬新な蒟蒻料理の数々に人々は目を奪われ、こんなにおいしい蒟蒻料理はたべたことがない、と舌鼓を打つ。やがて蒟蒻は一つの要素となり、料理が美味しいことと蒟蒻が美味しいことは等しくなくなる。もう誰も蒟蒻の味なんか気にしないんだぜ。蒟蒻の特性を活かして需要にいかに応えていくかが大切なんだよ、と誰かが言う。正論だ。なにも言い返せない。それが当世の「賢さ」なのだろう。しかしそれでも尚、自分が作りたいものが蒟蒻そのものだったとしたら、どうだろう。例えどんなに美味しい蒟蒻が作れたところで、誰も見向きしなくて当然なのかもしれない。ところで僕にとっての美味しさは、他人にとっても等しく美味しいのだろうか。そもそも僕は、どこに向かって絵を描いているのだろう。頭の中でどんどん膨らむ考えを打ち消すように、リモコンでテレビを消した。もういい加減、食器を洗わなければならなかった。

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塗ってどこまでも

  ここのところ何人かから立て続けに、「学習と応用」最近更新されてないですね、と言われて、こんなよくわからないサイトを気にしていただいているだけでもとても有難いのに、ほんとうにごめんなさい。なにか更新しようとは思いつつ、最近はほとんどずっと家に籠もって居るので目新しいことも特になく、平凡な日常を繰り返すだけで書くことも特にない、と言うのはただの言い訳で、やっぱりただの怠慢以外のなにものでもない。

 展覧会の予定が特にない今は、いろいろ試しながら絵を描いて、その合間にひたすらスプラトゥーンという任天堂のゲームをやっている。四対四で、限られた陣地をペンキで塗り合うという陣取りゲームで、かわいいパッケージングで誤魔化しているものの、平たく云えば殺し合うゲームだ。味方の四人も敵の四人も世界のどこかの誰かが操作しているから、毎回戦い方や展開が異なって、もう購入してから半年以上経つというのに、飽きることがない。様々な武器が用意されており、それぞれに長所と短所がある。射程が長い武器、短い武器。インクの減りが早い武器、長持ちする武器。連射が出来る武器、出来ない武器。陣地を効率よく塗れる武器、塗れない武器。各々が好きな武器を持って、試合に臨む。一試合三分。その間により多く色を塗った方が勝ち。単純なゲームなのに、奥が深い。敵陣に突撃する人、後方から援護する人、裏をかく人、待ち伏せする人。武器の選び方や戦い方にも、操作する人の為人が現れているようで、僕はと言えば、最初の頃はスタートと同時にろくに相手の出方も見ずに敵陣地に突撃して返り討ちに遭う、という最もはた迷惑な行為を繰り返して、きっと実際の戦争にかり出されても、こうやって馬鹿正直に突っ込んでいっては、あっという間に殺されるのだろうと確信したのだった。このゲームのとても良く出来ているところの一つは、どんなに上手い人でも一人の力では試合に勝つことが出来ない、というところで、上のレベルに行けば行くほど、味方との連携が必要になってくる。結局のところ、誰もヒーローにはなれない。

 上手くなりたい一心で、YOUTUBEにあがっている上手い人のプレイ動画を片端から見て立ち回りを勉強するうちに、ふと、上手い人と自分とは、ペンキの塗り方が決定的に違うことに気がついた。上手い人たちは適度に自分のインクを周囲に散らばせて戦っているのに対して、僕は相手のインクと自分のインクの色が斑になっているのが気持ち悪くて、つい綺麗に自分の色で塗り上げようとしてしまう。結果、いつも敵にやられていたのだった。ステージの隅も、ついきちんとエッジを出して塗り上げたくなる。これはもしかすると、職業病というやつなのではなかろうか。そう思い至ると同時に、突然、自分がゲームの中でまで嬉々としてペンキで色を塗っている、という基本的な事実に改めて気がついて、自分で自分に、少し呆れるのだった。

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レッカー

突然エンジンが掛からなくなってしまった車を、JAFで修理工場まで運んだ。ここのところ余り調子が良くないと思っていたから、やっぱり、という気持ちしかなかった。工場が休みの日にはいつもそうするように、工場の脇の駐車場に置いて鍵をポストに入れてゆくつもりだった。もう何度も道端で立ち往生しているから、勝手はわかっている。レッカー車を道路沿いに寄せてもらって、どこで車を降ろすか確認しようと駐車場に一人で入っていくと、どうしたの、とたまたま居合わせた、おそらく修理工場の関係者の人だろう、しかし初めて見る人に声を掛けられた。60歳くらいだろうか。白髪交じりで、どうやら脇に停まっている趣味の良い古いベンツ230Eのオーナーのようだった。今日お休みだよ? と教えてくれるいかにも趣味人といった風情のおじさんに簡単に事情を説明すると、その人はああ、それならいまからこのベンツを動かすからここに駐めるといい、と教えてくれた。ところで車種はなんだい、と聞かれたので答えると、ああ、あの車か、知ってるよ、とおじさんの顔がぱっと明るくなって、あの車、綺麗になったねえ、ずいぶん昔からよくここで見かけてたからさ、あれ、お金か掛かってるだろ。最近オールペンしたろ? 嬉しく思ってたんだ。そうか、君があの車の持ち主か、とまるで親族の結婚相手に初めて会う親戚のおじさんのようなことを言い出すのだった。いやいや、でももう今年に入って道端で立ち往生したのこれで4度目だし、車齢30年を過ぎて部品も本格的に手に入らないし、もうそろそろ本当に考えなくちゃいけない時期に来たのかと思っているところです、と正直に打ち明けると、おじさんはなにをいっているんだと首を横に振って、俺はほら、仕事柄アルファとかポルシェとかベンツとか、古くてもわかりやすい車によく乗るばかりだけれど、君の車は間違いなく良い車だよ。いまやとても貴重な車じゃないか。故障の原因はなんだい? 燃料ポンプ? なら大したことないよ。大丈夫、まだまだ乗れるよ、と笑って、それじゃと車に乗って走り去っていった。僕はレッカー車を誘導してベンツの駐まっていた場所に車を降ろし鍵をポストに入れると、JAFの人にお礼を言って家に戻った。ここ最近余り調子よく走ってくれない車に、そろそろ本当に手放す時期が来たのではないかと真剣に悩んでいた。工場に向かう間も、ずっとそんなことを悶々と考えていた。はずなのに、しかし不思議なもので、そんな偶々居合わせた見知らぬおじさんの無責任で根拠すらない一言で、自分でも拍子抜けするほどあっさりと霧が晴れて、救われてしまったのだった。

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