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塗ってどこまでも

  ここのところ何人かから立て続けに、「学習と応用」最近更新されてないですね、と言われて、こんなよくわからないサイトを気にしていただいているだけでもとても有難いのに、ほんとうにごめんなさい。なにか更新しようとは思いつつ、最近はほとんどずっと家に籠もって居るので目新しいことも特になく、平凡な日常を繰り返すだけで書くことも特にない、と言うのはただの言い訳で、やっぱりただの怠慢以外のなにものでもない。

 展覧会の予定が特にない今は、いろいろ試しながら絵を描いて、その合間にひたすらスプラトゥーンという任天堂のゲームをやっている。四対四で、限られた陣地をペンキで塗り合うという陣取りゲームで、かわいいパッケージングで誤魔化しているものの、平たく云えば殺し合うゲームだ。味方の四人も敵の四人も世界のどこかの誰かが操作しているから、毎回戦い方や展開が異なって、もう購入してから半年以上経つというのに、飽きることがない。様々な武器が用意されており、それぞれに長所と短所がある。射程が長い武器、短い武器。インクの減りが早い武器、長持ちする武器。連射が出来る武器、出来ない武器。陣地を効率よく塗れる武器、塗れない武器。各々が好きな武器を持って、試合に臨む。一試合三分。その間により多く色を塗った方が勝ち。単純なゲームなのに、奥が深い。敵陣に突撃する人、後方から援護する人、裏をかく人、待ち伏せする人。武器の選び方や戦い方にも、操作する人の為人が現れているようで、僕はと言えば、最初の頃はスタートと同時にろくに相手の出方も見ずに敵陣地に突撃して返り討ちに遭う、という最もはた迷惑な行為を繰り返して、きっと実際の戦争にかり出されても、こうやって馬鹿正直に突っ込んでいっては、あっという間に殺されるのだろうと確信したのだった。このゲームのとても良く出来ているところの一つは、どんなに上手い人でも一人の力では試合に勝つことが出来ない、というところで、上のレベルに行けば行くほど、味方との連携が必要になってくる。結局のところ、誰もヒーローにはなれない。

 上手くなりたい一心で、YOUTUBEにあがっている上手い人のプレイ動画を片端から見て立ち回りを勉強するうちに、ふと、上手い人と自分とは、ペンキの塗り方が決定的に違うことに気がついた。上手い人たちは適度に自分のインクを周囲に散らばせて戦っているのに対して、僕は相手のインクと自分のインクの色が斑になっているのが気持ち悪くて、つい綺麗に自分の色で塗り上げようとしてしまう。結果、いつも敵にやられていたのだった。ステージの隅も、ついきちんとエッジを出して塗り上げたくなる。これはもしかすると、職業病というやつなのではなかろうか。そう思い至ると同時に、突然、自分がゲームの中でまで嬉々としてペンキで色を塗っている、という基本的な事実に改めて気がついて、自分で自分に、少し呆れるのだった。

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